
睡眠歯科(睡眠時無呼吸・歯ぎしり)
睡眠歯科(睡眠時無呼吸・歯ぎしり)
最近は「睡眠時無呼吸症候群」という名前を耳にすることも多くなってきたのではないでしょうか。睡眠時無呼吸は、睡眠中に呼吸が止まったり、浅くなったりすることで、深い眠りが得られずにからだに負担をかける病気です。いびきや睡眠時無呼吸、歯ぎしりや食いしばりなどの睡眠の質を低下させる要因へ歯科的にアプローチいたします。
睡眠時無呼吸には脳の異常より呼吸運動が止まってしまうこともありますが、9割以上の方が、気道の閉塞が原因となっておこる閉塞性睡眠時無呼吸(OSAS)です。気道が狭くなる要因は、体重が重い、あごが小さい、扁桃腺が大きいことなどが考えられています。無呼吸や呼吸が浅くなってしまう低酸素状態が持続すると高血圧、虚血性心疾患、脳血管疾患、糖尿病などの生活習慣病のリスクが増加することも知られています。「いびきが大きい」、「睡眠中に息が止まっている」とご家族に言われたことはありませんか?
睡眠時無呼吸症候群では舌根が落ちて、空気の通り道が閉塞することで呼吸が停止してしまいます。空気の通り道である気道が閉塞すると低酸素状態になり体への負担が増します。
当院では睡眠時無呼吸症候群の疑いのある患者様に対して初診時にスクリーニングテストを実施しております。レントゲン写真、口腔内写真や経鼻内視鏡検査などを用いて口やのどもとの診査診断を行い、必要があれば提携医科医療機関や大学病院へご紹介いたします。医科医療機関を受診していただくと、自宅で行える「簡易型睡眠時無呼吸検査」や検査入院して行う「終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)」などで、睡眠時呼吸の状態を検査します。寝ているときの「低呼吸」、「無呼吸」を調べ、閉塞性睡眠時無呼吸と診断を受けられた場合、重症度に応じて治療方法が選択されています。
軽症(AHI:5~19) | 中等症(AHI:15~29) | 重症(AHI:30~) |
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マウスピース(OA)治療が選択 | マウスピース、持続的陽圧呼吸療法(CPAP) | 内科などの医科医療機関での持続的陽圧呼吸療法(CPAP)が第一選択 |
検査結果で軽症~中等度と診断された場合マウスピース(OA)を用いた治療が適応となります。
上下顎の歯列にマウスピースを装着し、下顎を前方に誘導、固定することにより、狭窄した気道を広げ空気の通りを良くする装置です。持続的陽圧呼吸療法(CPAP)とマウスピース(OA)併用することもあります。マウスピースには保険適用と自費の2種類あります。
上下のマウスピースが固定されるため、装着中お口を開けることはできません。
費用:1.5万円
重度の歯周病や、顎関節症がないことを確認します。
上下顎の歯型およびかみ合せの位置を採取します。
上あご、下あごにマウスピースを制作して装着します。
下あごを適切な量前に誘導し固定します。
歯ぎしりや食いしばり(ブラキシズム)は多くの方が眠っている最中に無意識に行っており、成人の約70%以上にみられるとも言われています。その主な原因はストレスを発散させるためであると考えられており、就寝時の歯ぎしりの影響によって詰め物や被せ物の脱離や破損、自分自身の歯の摩耗、破折、歯周病の悪化、さらには顎関節症などが引き起こされます。
他にも、肩こり・頭痛・めまいなど全身に不快症状を引き起こす原因となることもあります。歯ぎしりや食いしばりは多くの方が無自覚で、歯科を受診した際に指摘されて初めて自覚される方も少なくありません。
スプリント療法は、就寝時にナイトガードと呼ばれるマウスピースを上または下の歯に装着して寝ることで(上の歯に装着することがほとんどです)、ナイトガードが緩衝材としてはたらき、歯や顎への負担を軽減させることを目的としています。ナイトガードの装着により、歯の咬耗や破折、詰め物・被せ物の脱離や破損、顎関節症などのリスクを減らします。ソフトタイプとハードタイプの2種類があり、患者様のお口の状態やご希望に合わせてお作りします。
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